失敗するホームページ制作コミュニケーション編[ユーザーとコミュニケーション]

ユーザーとのコミュニケーションでなぜ失敗する? コミュニケーションを安易に考えて失敗するパターン。
Web業界でWeb2.0が騒がれて以降、一般ユーザー主体の様々なコンテンツが生まれ、力を持つようになりました。
現在世界のブログページの中で、最もページ数が多いのが日本語のページです。これでもわかるように、日本人はインターネットで情報発信することがとても好きな民族です。
その流れで、mixiなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や価格コムやアットコスメなどの口コミメディア、はてなブックマークやnewsingなどのソーシャルメディアが数多く登場し、話題になっています。
その流れに乗って、ユーザーを巻き込むコンテンツを作ってユーザーとの友好的なコミュニケーションを図れば、企業のイメージもアップし売り上げも上がるだろうと思ってしまうます。
しかし、千差万別のインターネットユーザーとのコミュニケーションは、そう簡単ではありません。
コミュニケーションの仕方を間違えると、企業として大きな打撃を受けることになります。

実店舗に例えるとロボットが顧客対応する店舗のようなもの

客寄せパンダも最初だけ 店舗にロボットが登場したら、最初は話題になるでしょう。
ただし、ロボットですから対応はパターン化されています。
お客さんが来たら「いらっしゃいませ」。
目が合ったら「こんにちは」
商品を手にしたら「レジへどうぞ」
そんな決まりきった受け答えだけでは、そのうちお客さんは飽きて来なくなってしまうでしょう。 柔軟な対応はできない ロボットは、人間のような柔軟な顧客対応はできません。
わからない質問には、無言。
クレームには、マニュアルどおりの対応。
怒って目を見たお客さんに「こんにちは」と繰り返すだけの意味不明の対応など、このままでは、暴動が起きかねないなんて状況です。
でも、実際、こんなロボットみたいな対応をする会社もありますね。人間なのに。。。

出来上がるホームページはクレームの嵐か、ゴーストタウン化へまっしぐら

話題になったら覚悟が必要 もし、SNSやCGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)を使った面白い企画ができて、話題になったとします。
インターネット上で話題になると、一気に人が集まります。 それは、何万・何十万人と想定を遥かに超えた人数が集まることも稀ではないです。
その時、どう対応できるかが問題です。
質問やメッセージが大量に送られてきた場合、一人の担当者では、当然まともに対応しきれません。
そうするとユーザーは、「無視している」とか「質問の答えになっていない」とか「やる気がない」とか、とにかくマイナスのイメージを持ち、それをそのコミュニティ内や2ちゃんねるなどの掲示板に書き込みます。
その流れは、もう止めることはできません。
あまりにひどくなると、もう閉鎖するしか手はなくなります。いわゆる”炎上”です。 2匹目のドジョウはいない 他社の行っているSNSやCGMを真似して作っても、まず成功することはないと言っていいでしょう。
実社会なら、同じような店舗でも地域が違えば十分にやっていけますが、インターネットでは、距離という感覚がないので同じ地域にあるのと変わりません。
同じサービスなら、わざわ別のホームページへ登録する必要はないのです。人が集まらないコミュニケーションサービスほど寂しいものはありません。

筆者の経験からサポート対応は慎重に

あるプロバイダーのマニュアル対応 あるプロバイダーの契約時にシステムの不具合でパスワードを間違って送付してきました。
その日からつながるという前提で、様々なスケジュールが動いていますから、大変です。
以下、カスタマーサポートとのやり取りです。
筆者:「正しいパスワードを教えてほしい」
サポート:「個人情報のため電話では教えられません。郵送します」
筆者:「でもパスワードを誤送信したそちらのミスですから、特別に対応をお願いします」
サポート(上司):「今回だけは特別に電報で送ります」
筆者:絶句後、「電報!って他人(郵便局の人)にパスワードを教えるんですか?」

これは、”電話の場合、本人ではない可能性があるので教えてはいけない”というマニュアルに基づいた対応なわけですが、自社のミスを棚にあげて”特別に”とか、”電報”(本人に教えず他人に教える)という間違った選択をしていることも問題です。 ある銀行の不誠実な対応 ある大手銀行のインターネットバンキングの画面表示が崩れてまともに操作できない状態でした。
別のパソコンでは、問題なかったのですが、Webのプロとしては、環境(パソコンのブラウザやOS)によって不具合が出ていることを伝えておこうと思いサポートにメールしました。
以下、その対応です。
筆者:フォームの入力指示に従い環境(ブラウザやOSのバージョン等)と不具合状況をメール
サポート:1週間後「推奨環境(インターネットエクスプローラ6以上、NN6以上)以外では、表示の保障をしません」その他、キャッシュの削除などの指示あり。
※推奨環境で問題が出ていることを伝えています。
筆者:一応、指示通り行い、改善されないことをメール。推奨環境での不具合の画像と不具合のあったHTMLソースも添付。
サポート:1週間後「同じソースでこちらのパソコンで問題ありません」との回答と共に、またキャッシュの削除などの指示あり。(最初のメールと同じ内容)
筆者:対応に時間がかかり過ぎる点、メールの内容をまともに読んだ対応をしていない点、環境による不具合と知りながら自社のパソコンで問題ないという点など指摘。
サポート:1週間後、お詫びと共に調査検証内容を報告。

しかし、この内容がまた腹立たしい内容で、ほとんどが筆者が指摘した内容をまとめただけで、検証もまともじゃない。
アクセスログを見て、筆者の環境が報告と違うような指摘をしていたり(様々なパソコンでアクセスして表示確認しているのはメールでわかっているはず)、特定のページで不具合が起こっているにもかかわらず、他のページで問題ないなら、ページの作りの問題じゃないと言っていたり。
特定のページで不具合が出るなら、そのページに問題があると考えるのが普通です。。。
かなり、中身は省略していますが、これが、日本を代表する銀行の対応ですから驚きです。
筆者がクレーマーだったり、2ちゃんねらーだったりしたら、もう大変なことになってますよ。

成功への鍵はコミュニケーションサービスは一事業と心得よ

誠実にぬかりなく 短いセンテンスで伝えることの多いメールやネットコンテンツでは、伝えたいことが伝わらない可能性があります。
お客様に、伝えたいことが伝わらないのはお客様のミスではなく企業側の責任です。それを肝に銘じ丁寧に誠実に対応することが大切です。 詳しくは、「成功するホームページ制作」へ 「成功するホームページ制作」は、現在準備中です。

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