ホームページで割引クーポンを発行してなぜ失敗する?
安易に集客を考えて失敗するパターン。
巷では、クーポンマガジンやクーポン・懸賞サイトなど割引でユーザーを集める手法が花盛りです。
集客するひとつの方法として、最初は割引で気軽に来店していただき、2度目からは正規の料金で来てもらいたいというのがこの企画の狙いです。
しかし、現実はそうではありません。
特にインターネットユーザーは、他の店舗を見つけることも移動することも簡単なので、割引クーポンで訪れた店へは、同じ割引クーポンかそれ以上の割引でなければ訪れなくなります。
割引がなくなったら、他の割引の店を探せばいいからです。
しかし、それに気がついたとしても一度クーポンで集客してしまうと、クーポンを止めると人が来なくなるため、止めるに止められません。これは麻薬のようなものです。
年中50%OFFは有効?
50%OFFはインパクトがあります。
そんな看板があったらついつい何だろうと注目してしまいますね。
それがもし、自分の好きなものだったり、興味のあるものなら、試しに一度買ってみようとか、お店に入ってみようと思うでしょう。
2度目はどうでしょう?
気がつけばいつでも50%OFFですから、今、行かなくてもいいし、本当にそれって安いのかなという疑問も。
元の値段に戻せる?
バーゲンやクーポンは、特定の期間だけ行うことでその価値が保たれます。
「今だけだから買いだめしておこう」
「安くなってるから試しに買ってみよう」
という具合に、普段なら買わないユーザーにアプローチしているわけです。
それが、いつも50%OFFだったら、その商品の価値は50%OFFが当たり前です。
元の値段に戻したら、ユーザーは値段が2倍になったという感覚になります。つまりまったく売れなくなってしまいます。
クーポンで集まる客はお得意様ではない
クーポンで集まるユーザーは、その店舗の本当のお客様ではない場合が多いです。
インターネット上には、様々な情報が溢れ日々ユーザーに検索されています。その中で割引クーポンを見つけて訪れるユーザーは、常に安い情報を探しているユーザーである可能性が高いのです。
2度目の来店があるかどうかは、そのクーポンの価値で判断され、十分に価値があると思えば、また”クーポンを使って”来店します。
(商品やサービスの価値ではなくクーポンの価値)
クーポンが無くなれば、クーポンのある他店へ移動してしまうのは目に見えています。
これでは、その店舗にとって本当の顧客とは言えません。
ライバルとの価格競争になったら負け
上記のように割引クーポンで集客をすると、安いものに群がるユーザーが集客されます。
それらのユーザーにとって、安いことが重要であり、もっと安いところがあれば、すぐにでも他の店舗へ行ってしまいます。
つまり、クーポンを止めた途端、来なくなってしまうユーザーであり、常にライバル店より安いクーポンを発行しておかないと来てくれません。
ライバル店も同じことを思っているでしょう。それはもう利益の出ない安売り戦争の始まりです。
初心者が考える集客
スクールの講師をしている時に、制作中のホームページの集客方法を考える課題を出すことがあります。
そうすると、ほとんどの生徒が割引クーポンを提案してきます。
「ホームページの制作はユーザーの視点が大切」と教えているので、ユーザーの視点からすると安くなるのはうれしいことですし、その企業にとって顧客を増やせるならうれしいことでしょう。
しかし、前項の理由からこれはNGです。
質の悪いユーザーが集まること、商品の価値を下げることになり、企業にとってはマイナス戦略です。
このような提案を安易にしてしまっては、ホームページ制作者としては失格です。
本質を知らないと危ない成功例
巷には、クーポンで成功している事例もあるので、それを見てマネをするということになるわけですが、クーポンを発行するという点だけをマネしてしまってはただの安売りで商品価値を下げるだけになってしまいます。
成功事例には、それなりに練られた戦略やビジネスモデルが存在するのです。
それらを理解し、その企業に合わせた戦略を練った上でのクーポンを発行しなければいけません。
どんな人に来て欲しい
割引クーポンで集客するのは、安いものが欲しい人を集めることです。
売りたいものの価値を明確にし、どんなユーザーに来て欲しいのかをしっかりと検討した上で、集客戦略を立てることが大切です。
詳しくは、「成功するホームページ制作」へ
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