Webの最新技術やトレンドを導入してなぜ失敗する?
中途半端な知識で失敗するパターン。
Webの世界は、移り変わりが速く、次から次へと新しい技術やトレンドが登場します。
少し、Webに詳しくなるとそれらの技術やトレンドに目が行きがちになります。そして、「うちのホームページ(Webサイト)にも、導入しよう!」などという話がでます。
ある意味、前向きで良いように思えますが、事は慎重に進めなければいけません。新しい技術やトレンドは、一般の人には浸透していません。
そのことは、ユーザーの「よくわからない」という認知や感覚の問題と共に、「再現できない」とか「変な(ダウンロード)ダイヤログが出る」などユーザーのパソコン環境にも影響を受けます。
Webの世界では、表に見えている部分以上に、その背景にある問題を理解しなければいけないのです。
また、Webの世界は、非常に移り気で動きが早い世界でもあります。今、流行っているものが数ヵ月後には飽きられているということも十分にあり得ます。
ユーザーのためになっている?
ホームページに新しい技術やシステムを導入し、見た目や使い勝手を変えることは、店舗において店員や商品のレイアウト、お店のシステムなどを変えることに似ています。
年に一度のリニューアルなどで計画的により良く改善するのなら良いでしょう。しかし、思いつきで頻繁に商品レイアウトを変えたり、ポイントシステムを変更したり、ましてや店員までいつも違うとなると、リピートユーザーは困惑してしまいます。
それで商品はどうなの?
店のレイアウトやシステムが変わり雰囲気が変わった店舗。
さて、ユーザーは、何を期待しているでしょう?
当然、それに伴って商品も新しく、または充実していることを期待しているのです。
その時に、商品は、以前と何も変わっていなければユーザーはガッカリです。その上、慣れた店員がいなくなって、レイアウトやシステムもわかり辛くなっていたら最悪ですね。
魅力的な新技術は悪魔のささやき
Webに慣れた人間にとっては、新しい技術は魅力的です。
それらをホームページに導入して、最先端のイメージをアピールしたい。ということもあるでしょう。Webの技術を売りにしている企業ならそれで間違いはないでしょう。
しかし、通常の企業では、それがまったく裏目に出ることもあります。
新しい技術は、一般に認知されていません。そのことによって、既存のユーザーにとって「使い方がわからない」、「前の方が良かった」などの不満が出る可能性があります。
また、見るユーザーの環境(パソコンの性能やブラウザのバージョンなど)によっては、「まったく見れない」「表示がおかしい」「ダウンロードダイヤログが出る」などの不具合が生じる可能性もあります。
これらは、企業のイメージダウンにつながってしまうのです。
誰が見てくれる?
ほとんどの中小企業は、一般に認知されていないので、検索サイトが重要な集客手段です。
しかし、FlashやAjax、APIなどを使ったページは、検索エンジン対策がほとんどできません。
つまりそれらのページは、検索ユーザーからは見えないページということになってしまいます。
新人Webデザイナーと知ったかぶり担当者
Webの世界に足を踏み入れたばかりの、新人Webデザイナーや企業のWeb担当者などは、ついつい新しい技術やWebトレンドに目を奪われます。
問題は、クリエイター側(作る側)の目になってしまうことです。
「この技術はスゴイ!」とか「これはどうやっているんだろう」とか「こんなのを作ってみたい」とか、訪問ユーザーの気持ちそっちのけで制作者としての気持ちになってしまうのです。
FlashとAjax
特に、動きやデザインが派手なFlashに走るパターンが多く、企業の担当者なども、ブランドサイトなどの派手なFlashを見せて「こんなのできないですか?」という依頼をしてくることが良くあります。
しかし、中小企業のホームページでは、ブランドサイトなどのオールFlashは大変危険です。
何が危険かというと、SEO(検索エンジン最適化)がまったくできないからです。つまりSEO対策ができないということは、検索エンジンからの集客ができない(ほとんど人に見てもらえない)ということです。
※最近googleやyahooは、Flashの中のテキストを拾えるようになりましたが、検索ユーザーにとって見えないテキスト(初期画面に表示されないテキスト)は無いも同然です。
それは、中小企業ホームページにとって致命的です。
また、Ajaxについてもまったく同じことが言えます。Ajaxは、ページのアドレスを変えずにページの中身を変更する技術です。
つまり変更後の内容は、検索エンジンに伝わらないのでSEO対策はできないということです。
構築順序を間違わない
ホームページの構築を、技術やトレンドを導入することから考えてはいけません。
ホームページは、ユーザーのためのものです。
ユーザーの使い勝手や見易さを考えて、そのための技術を検討します。
詳しくは、「成功するホームページ制作」へ
「成功するホームページ制作」は、現在準備中です。
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